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屋久島旅行(二日目:宮之浦岳登山) [登山・アウトドア]

起床時刻3:30。4:00に出発しました。寝起き時には猛烈に眠かった
のですが、徐々にアドレナリンが出てきて、じきに眠さも無く
なってきました。本日はいきなり屋久島の最高峰「宮之浦岳」の
登山を行います。

昨日の「できたて屋2」で登山弁当を予約しており、これを受け
取りました。「朝弁当」と「昼弁当」の2個セットで1000円です。

未だ夜中の山道を屋久島内陸の山に向かって飛ばします。こんな
明け方なのに既に行動開始している人が多く、車がちらほらと
動き回っています。暗くて細くてくねくねした山道の運転、大変
怖いですね。後ろから車が来る度に、慣れていない僕はスピードが
出せないため、追い抜いてもらいました。荒川登山口への分岐を
右手に見ながら淀川登山口方面に行くと、途端に他の車が居なく
なります。荒川登山口は縄文杉に行くための最も便利な登山口で、
多くの人々はこちらに殺到するようです。

・朝から美味しいお弁当を食べることができた。
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淀川登山口着5:00。今まで周囲に車が居なかったのに、駐車場は
既に車で一杯で、辛うじて最後の一台の部分に駐車することが
できました。あいにく雨が降っており、車の中で朝弁当を食べて
支度をしているうちに時刻は6:00。周囲が急激に明るくなりました。
登山者が続々と登山を開始しており、僕達はやや出遅れた感があり
ます。…が、じきに幸運にも雨が上がったため、レインウェアを
着込むような準備をせずに出発することができました。

・淀川登山口にある案内板
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・世界遺産地域に入った。
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6:15、登山開始です。最初は樹林帯を歩きます。緩やかな勾配の
登山道で、トレッキング気分で楽しむことができます。ほどなく
して既に出発してたガイドツアーの集団を何組か抜き、7:00に
淀川小屋に到着しました。綺麗で幻想的な景色を見せている淀川
を橋で渡ると、傾斜が増してやや本格的な登山になってきました。

・無人の避難小屋である淀川小屋
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・小屋の前を流れる淀川、大変に綺麗。
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ピークを越えて一旦下ると、下り切ったところに湿原「小花之江河」
があり、その先に更に大きい「花之江河」がありました。透明で
綺麗な水を湛えた湿原、大変素晴らしい光景です。遠くの木の枝が
揺れていました。見ると猿が枝に乗っていて揺らしているようです。

・山と山の間に突如湿原がある。「小花之江河」
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・広くて豊富な水を湛える「花之江河」
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それにしても屋久島の山は水が豊富です。至る所で水が流れており、
どこの水も飲んでも大丈夫とのことです。水筒に汲んでみると、
透き通っていて不純物もありませんでした。飲んでみると確かに
美味しいです。かなりの標高なのに水場があることがとても不思議
です、登山道自体が川になっているような場所が沢山ありますが、
ザラザラの花崗岩なためか足のフリクションは良く効き、滑り
やすい感じはしませんでした。

・自然が豊かで、巨木も多い。
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黒味岳への分岐を左手に見送り、北上します。そのうち地質が
花崗岩の巨岩になってきました。巨岩を登る登山道は水に削られて
のことか、それとも登山者による洗掘によるものかは判りませんが、
ボブスレーのコースのようなハーフパイプ状になっています。
その道には透明な水が流れており、まるでプールの中にあるアスレ
チックみたいです。今までに見たことのないような登山道です。

・「投石平」からの雄大な眺め
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・このコースには奇岩が多く、色々な造形を楽しめる。
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・何だか人型の奇岩
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登り切ったピーク「投石平」で小休止。目の前に雄大な景色が
広がっています。大変すがすがしい気分です。ここまでに大分疲れ
てはいるのですが、疲れを感じさせない景観の良さがあります。

・最後の水場も透明で豊富な水
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・あと一息、最後のピークを目指す。
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その後、投石岳、安房岳、翁岳を巻く道で進み、最後の水場を過ぎ、
いよいよ宮之浦岳本体に迫ります。登山道は傾斜を更に増します。
栗生岳を巻いた後、最後の力を振り絞って登り、遂に宮之浦岳山頂
に到着。やったゼヨ! 山頂に一等三角点あり、標高1935m。
九州地方の最高峰です。時刻は11:10、登山開始からの所要時間は
約5時間でした。

・やっと山頂に到着!
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・山頂三角点は堂々たる一等三角点
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目の前に見事な景色が展開しています。宮之浦岳は思いの外山深い
場所にある山で、眼下に島にあるの山々が見渡せます。遠くに少々
ガスが出ていて水平線は定かではありませんでしたが、空と海の
青色も堪能することができました。「洋上のアルプス」の異名を
持つだけのことはあります。

・山頂からの眺め
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お弁当を食べました。やはり景色の良い場所でのお弁当は美味しい
ですね。せっかくの山頂ですのでちょっと長居して、ドリップ
コーヒーも淹れちゃったりして、My奥さんと二人して悠長に過ごして
しまいました。

・絶景を見ながらのお弁当は美味
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1時間近くを山頂で過ごし、12時を過ぎました。大変名残惜しい
ですが、先に進まなければなりません。下山開始。本日は山小屋
「新高塚小屋」に泊まる予定のため、元来た道は戻らずに山頂を
越えた更にその先をコースを下ります。

・その先の山様は、どことなく西洋風
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・登山道でバッタリ出会った人面鹿(?)
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永田岳への分岐を左手に見送り、コースを北東に下ります。
しかしながら下るばかりではなく、途中にいくつかのピーク越え
があり、大変に疲れました。近く遠くに奇岩が見え、退屈する
ことはありませんでした。先ほど通った花崗岩の登山道より若干
滑りやすくなっているようでしたため、慎重に進みました。何とか
頑張って下り、新高塚小屋着。本日の宿泊場所です。14:30でした。

・新高塚小屋
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無人の避難小屋のため、中は薄暗くあまり衛生的では無さそうです。
この時点で、既に10人くらいの人が入っていました。2階の端っこに
2人分の寝床を確保しました。混雑時には小屋に入り切れないほど
人が集まる…という情報を得ていたため、とりあえず小屋に入れた
だけでほっとしています。

小屋の外にテントを張るパーティーが5組ほど居ました。ここまで
テントを担ぎ上げる労力は並大抵ではありませんが、快適な一夜を
過ごせそうで羨ましいです。僕達も寝袋と銀マットを持参しており、
緊急用にツェルトを持って来ているので、ツェルト泊という手も
無くはないのですが、寒くなったり雨が降ったりすると厄介でした
ので、大人しく山小屋泊としました。

時刻は16:30、早々に夕食です。持ってきたガスストーブでお湯を
沸かし、カップラーメンを作りました。それだけではカロリーが
足りませんので、しゃぶしゃぶ用のお餅を入れて食べました。
スープを投棄すると環境破壊ですので、お餅と一緒に全て食べて
しまいました。手軽で軽量で、なかなか良いアイディアの食事
だったと思います。

・しゃぶしゃぶ用のお餅はすぐに火が通って便利。
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就寝時刻17:30。無人小屋の夜は有人小屋よりも早いのでしょうか。
異様なほどに早く皆寝床に入っているようです。僕達はかなり
疲れていたのですが、何故かなかなか寝付くことができません
でした。こんな時に限って時間が経つのが大変遅いです。後から
続々と登山者が山小屋に到着し、いつしか山小屋内は満員となって
いました。通路に無造作に寝ている人もいらっしゃいました。

夜中にお手洗いのために外に出たのですが、頭上に満天の星が
見えました。物凄い見事な星空です。視野角が広くなかったせい
もありますが、どの星も明るくて多くて、星座の判別ができ
ませんでした。天の川もクッキリと見えました。また、明るい
星と星の間にも丹念に細かく星が存在することがわかりました。
何とまあ幻想的な。。。

お手洗いを済ませ、再び空を見上げるとガスが出てきて星が見え
なくなっていました。この間、わずかに5分程度です。屋久島の
山の天候には、安定を期待してはいけないのかもしれません。
雨が降らないだけ運が良いと思わなければならないようです。

明日はいよいよあの縄文杉とご対面です。[続く]


(11/1夕方掲載)
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