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屋久島旅行(三日目:縄文杉見学) [登山・アウトドア]

起床時刻4:30、大急ぎで支度を進めます。お手洗いに行列が
できる前に行き、周囲の人よりも早めに行動します。朝食に
カロリーメイトを齧って、5:15に出発しました。山中は真っ暗で、
暫くはヘッドライトを使用しての下山となります。近くで鹿と
思われる野生生物の鳴き声が聞こえたりして、ちょっと怖いです。

闇の中を歩いていましたが、6:00ちょっと前に周囲がだんだん
明るくなりました。あまり眺望の良い登山道ではないのですが、
荘厳で雄大な景色が展開してくるのが分かりました。日の出
前後の山歩きは格別なすがすがしさがあります。

・夜明けの荘厳な雰囲気
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どんどん下り、6:15に高塚小屋に到達しました。小屋の中から
賑やかな声が聞こえ、小屋の前にも何張りものテントがありました。
昨晩のここでの宿泊者が多かったことが推察されます。

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さらに5分ほど歩くと、眼下に櫓のようなお立ち台のような
構造物が見えてきました。どうやら目的地に着いたようです。
見ると目の前にドーンと縄文杉がそびえ立っています。
す、すげー! 何と巨大な!! 正直タマゲました。
しばしあっけに取られて見ているのみです。

・巨大! 縄文杉
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お立ち台の上には10人程度しか人が居ません。特に邪魔に
なることもなかったので、お立ち台の上にどっかり座って、
お茶でも飲みながらじっくりと縄文杉を堪能させていただき
ました。この巨大な縄文杉、樹齢2600年とも7000年とも言われて
いるようで(かなり幅があるような…)、その大きさと歴史の
スケールが圧倒的です。坐禅をしながら枯山水の庭をじっと
眺めているかの如く、何だかよく分からない悟りが開けそうな
気分です。それにしても何と言う贅沢な時間! 頑張って
山小屋泊まりにした甲斐がありました。この場所は、あと
数時間で人が溢れるほど集まってくる場所となります。

・縄文杉前にお立ち台があり、ここから見学する。
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30分ほど楽しみました。いつまでも見ていたい気分はヤマヤマ
なのですが、名残を惜しみつつ出発しました。この先、トロッコ
道に出るまでは基本的には山道が続くため、擦れ違い困難箇所が
多数あります。前方から続々と縄文杉を目指してパーティーが
登って来ることが予想されるため、一気に駆け下りました。

夫婦杉、大王杉、ウィルソン株と次々と見どころが現れますが、
どれも短時間での通過です。一点、ウィルソン株が印象深かった
です。巨大かつ内部が空洞になっている屋久杉の株です。
数名の登山者が代わる代わる入っており、僕達も中に入って
見てみました。思いの外広い空間で、何と足元には川が流れて
います。何とも不思議な空間でした。ウィルソン株も、混雑時
には行列ができるとのことで、現在は空いていて良かったです。

・ウィルソン株、人が何人も入れるほどの空間を有する。
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…が、ボヤボヤしているうちに縄文杉を目指すパーティーが
ひっきりなしに向かってきました。登山道の危険な箇所や細い
箇所では、基本は相手方が大人数パーティーのため、僕達が
止まって待っていなければなりません。行列が途切れた瞬間を
狙って一気に通り抜けることを繰り返します。そんなこんなで
山道を駆け下り、何とかトロッコ道に到達しました。時刻は
9:00。ここには沢山の人が居て、これから縄文杉を目指す準備と
休憩をしているようでした。

・やっとトロッコ道に出た
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・トロッコの線路の終点部分
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さて、先ほどのすれ違い待ちの影響で、地図上のコースタイム
からは若干遅れています。ここからは森林鉄道の線路がそのまま
トレッキング道となっているため、山道よりは格段に歩きやすい
です。早歩きでコースタイムの挽回に取り掛かります。前方から
続々とガイドツアーの団体が歩いてきます。ひえー…こんなにも
多くの人が縄文杉を目指しているのかー! 総計で何百人もの
人とすれ違いました。縄文杉前が大渋滞になってしまうという
情報にピンと来なかったのですが、ようやく納得ができました。

・トロッコ道を歩くMy奥さん
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・前方から続々とガイドツアーの団体さんがやって来る。
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10:00を過ぎる頃、前方からの行列が激減しました。既にこの
時刻でトロッコ道を歩いていては、縄文杉を見て日帰りする
ことは不可能です。再び誰も居ない静かな道を歩いています。
「楠川分れ」という分岐に差し掛かりました。このまま
トロッコ道に沿って荒川登山口まで下りてしまうのが最も楽なの
ですが、ここで僕達は北上するコースを採って一山越えることに
します。

・方向転換ポイント。時折、興味深い鉄道設備が見られる。
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・楠川分れ
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北上するコースは白谷雲水峡に至る登山道なのですが、途中の
「辻峠」を越えるために250mも登り返さなければなりません。
わざわざ苦しい方を選ぶ理由が二つあります。

・本日、白谷雲水峡がどんな所かを知っておくため。
 後日改めて訪問するか否かを決めることができる。

・白谷雲水峡に丁度良い時刻の路線バスがある。宮之浦港
 乗り継ぎで昨日のレンタカーを回収することができる。

しかしながらここの登り返しはキツかったなぁ。。。今年一番の
苦しさだったと思います。いつもであれば比高250mくらい何て
こと無いのですが、ここまでの蓄積疲労により口も聞けない
ほどになりました。My奥さんと二人で無言のままにローペースで
上がっていきました。この登山道はなかなかアジがあり、古道の
ような趣がありました。もっと余裕でじっくりと登るべき登山道
だったと思います。

・登山道の上に岩の天井が覆い被さっていた。
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やっとの思いで辻峠に到着です。ここから右手に更に登れば
太鼓岩という眺望の良い山頂に立つことができるのですが、
当然僕達にそんな元気はありません。少々休んで先に進み
ました。ここから先は下りに転じます。

下りもそれなりに足に負担がかかって疲れるのですが、上り
の辛さほどではありません。どんどん下っているうちに周囲の
雰囲気が原生林っぽくなります。鬱蒼と茂る木々の周囲には
苔が生えています。

やがて「もののけ姫の森」…と思われる場所に到着しました。
以前は表題の看板が立つ有名スポットだったらしいのですが、
あまりにも観光客が殺到したため看板を外したらしいです。
生木や倒木が見事に苔むしていて、素晴らしい緑の景観が
目の前に見えました。確かにもののけの一つくらい出ても
おかしくないような雰囲気です。

・もののけ姫の森(…と思われる箇所)
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この先もひたすら下りです。傾斜もそれほどキツくないため、
余裕で進めるだろうと考えていたのですが、一点誤算があり
ました。白谷雲水峡~太鼓岩を往復するガイドツアーの団体
さんが沢山居たことです。例によってすれ違いや追い抜きが
困難を極め、ここでもコースタイムを割り込むことになります。

・白谷雲水峡のさつき吊橋
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・見事な急流の横を歩く
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いつしか団体さんを抜いては走り、すれ違っては走る…を繰り
返してました。白谷雲水峡の周囲の素敵な景観はほとんど目に
入ることなく、一目散に下山しました。何はともあれ無事に
12:30発のバスに乗ることができました。

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バスからの車窓は抜群の眺望…のはずですが、爆睡のうちに
宮之浦港到着。ここでは10分でバスの乗り継ぎを行います。
昼食を食べていないため、お腹が大変に空いています。しかし
ながら残念なことに宮之浦港で食料を売っているような売店は
見当たりませんでした。ハラペコのまま次のバスに乗り込みます。

宮之浦港→紀元杉行きの長大コースを走る路線バスです。最初から
最後まで乗っていたのは僕達だけで、その他のお客さんは短距離の
乗り降りばかりです。親切なバスの運転手さんが、客が僕達2人
だけになった時に観光バスガイドさながら、周辺の絶景や観光
スポットに関して色々と解説して下さいました。

1時間半ほど乗って、終点「紀元杉」に到着しました。
僕達はここから先2kmほど歩いて淀川登山口まで行かなければ
なりません。その旨バスの運転手さんに伝えたところ、
紀元杉から更に先のバス転向場所まで乗せて行って下さい
ました。

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バスを降り、この場所でMy奥さんには荷物とともに待って
いてもらい、僕がレンタカーを回収に行くことにしました。
空身で1.6kmほどを歩きます。上り坂が多く、最後にキツい
運動となりました。淀川登山口に到着し、無事にレンタカー
を回収し、この2日間の登山作戦は終了しました。

帰りに先ほどの「紀元杉」に立ち寄りました。紀元杉は巨大
な屋久杉で、縄文杉と1,2を争う樹齢とのこと(3000年と推定)。
こちらは触ることができるほどに近づくことができるため、
屋久杉の迫力をじかに味わうことができます。

さて、あまりにもお腹が空いたので、登山中の非常食に
持っていたアルファ米の山菜おこわと五目ご飯を作って
食べてしまいました。紀元杉前の駐車場で怪しくお湯を
沸かすバックパッカー風の二人…他の観光客の注目の的
だったに違いありません。。。

・道端で唐突に調理開始
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その後、途中にある「ヤクスギランド」にも立ち寄ろうとも
思ったのですが、今日はもう杉は見尽くした感があったので、
割愛。車を走らせると、ほどなくスコールのような雨が
降ってきました。あ、危なかった!

松峯荘に戻り、早速お風呂に入ります。気持ち良いー!
筋肉痛になりそうな兆しがあったため、念入りに筋肉を
揉み解します。

夜、車を走らせて宮之浦の料理屋「潮騒」に行きました。
このお店の名物「鯖すき」がお目当てです。ダシのよく
効いた甘辛のスープに首折れ鯖の刺身をシャブシャブして、
溶き卵に絡めていただく、、、うーむ至福の味です。

・お食事処「潮騒」(MAPPLE 観光ガイド)
http://www.mapple.net/spots/G04601055003.htm

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その他、「首折れ鯖刺身」「亀の手」「黒豚メンチカツ」
「黒豚サラダ」…と屋久島や鹿児島の名物を食べ、大変
満足しました。唯一の心残りは、自動車運転のためお酒を
飲めなかったことですね。「キリンフリー」で代用した
のですが、アルコール0%の割にはまあまあの味でした。

松峯荘に戻り、かねてから冷蔵庫で冷やしておいたビールや
濁り酒を飲みました。量を多く飲んでしまったこともそう
ですが、疲れがピークに達していたため一気に酔いが回って、
そのまま就寝です。

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昨日今日と飛ばしましたので、明日は屋久島でのんびりと
過ごす予定です。[続く]


(11/2深夜掲載)
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