飯田線鉄道旅行 後編 (下山ダッシュ編) [旅行・遠出]
My息子と鉄道旅行中。JR飯田線を訪問しています。旅の前半
飯田線屈指の秘境駅、小和田駅で途中下車をしました。最寄り
の自動車が通れる道までの往復(ほぼ登山)を行い、無事に続行
の列車に乗り込んでいます。
・小和田駅に、無事に続行の列車が来ました。
・先ほどの秘境駅弁当の続きを車内で食べています。
飯田線の秘境区間は続きます。天竜川沿いの車窓を眺めつつ、
為栗、田本、金野、千代などの猛者レベルの秘境駅が次々と
現れます。各駅、僅かな停車時間で、My息子は窓越しに
これらの駅をじっくり眺めて、感心していました。
やがて列車は秘境区間を抜け、天竜峡駅に到着しました。
以降、南北に長い伊那盆地を、天竜川の河岸段丘地形に
沿って飯田線は走ります。天竜峡駅発14:17、次のターゲット
は14:34着予定の下山村駅です。
・天竜峡駅にて。天竜川川下りで有名です。
飯田線旅行後半のイベントは「下山ダッシュ」となります。
飯田線は天竜川の河岸段丘を走っていますが、天竜川の支流
が本流に注ぐ箇所では、支流に対して飯田線は長い鉄橋が
架けられず、支流を上流まで遡ってから、短い鉄橋で渡って
天竜川まで復帰する…という回りくどいルートがいくつか
存在します。通称、Ωカーブ。
飯田線の列車がΩの大回りルートに沿って走っているスキに、
一旦降車して短辺を足で走ることにより、一度降りた列車に
先の駅で再び乗ることができる…という遊びがあります。
中でも有名なのが、下山村駅~伊那上郷駅の区間で
行われる、通称「下山ダッシュ」です。その筋では有名で、
初出は「究極超人あ~る」のOVAと言われています。
※クリックで拡大表示(別Window)
徒歩による距離は約2km程度ですが、高低差は70m超えの
登りで、それなりにヘビーな道のりと言えます。対する
電車は、Ωの途中にある飯田駅で3分停車があり、これを
加味して、持ち時間は20分間となります。いざ、勝負!
・下山村駅到着前に、車内でアップを始めます。
定刻通り、下山村駅着。下車する前に、車内でMy息子と
準備体操をしていたところ、車掌さんが「電車と競争します
か?」と声を掛けて下さいました。先立って車内で切符確認
&下車印の押印を行い、駅到着時に乗降ドアの開閉ボタンを
押して下さり、いち早く送り出して下さいました。1分でも
惜しいので、大変ありがたいです。
・下山村駅に到着。
・下山村駅全景。一面一線の停留所です。
インターネット検索などで先達の体験談などを読んで研究
していますが、この挑戦の成否は、体力勝負以外にコース
取りにあると判断しました。事前に走る道を決めておき、
実際に走るときには間違えないようにすることが重要です。
周辺は、まっすぐな道を北上するだけ、といった単純な道路
にはなっていないため、重要です。
・まずは平坦な住宅街をダッシュ!
まずは平坦な道を走って、住宅地を抜けます。やがて国道に
出て、天竜川の支流、松川を渡りました。ここまで調子が
良かったのですが、更に支流の野底川沿いの北上で、道の
勾配がキツくなってきました。こ、これは厳しい。My息子も
息が上がってきたようです。
・国道151号線沿いに走ります。
・野底川沿いの道は登り勾配です。
距離的には2/3ほど来ましたが、勾配が最も厳しい箇所に
差し掛かり、足が上がりません。ペースを下げ、しかし
ながら一定ペースを保つよう注意して走りました。
・最も勾配がキツそうな場所。足が上がらないよー。
無心で走っているうちに、伊那上郷駅に到着。結果としては、
掛かった時間は17分でした。持ち時間を3分残して、無事に
下山ダッシュに成功しました。My息子は本日2回目のガッツ
ポーズを決めています。
・伊那上郷駅に到着!
・ガッツポーズを決めるMy息子。
ほどなくして、先ほど下山村駅で降車した列車がやってき
ました。乗り込むと、先ほどの車掌さんが「お疲れ様でした」
と、笑って迎えて下さいました。タイムリープをしたような、
何とも不思議な感覚です。
・先ほど降りた列車が、やって来ました。
嬉しそうな、My息子、実に満足そうです。こんな子供じみた
挑戦を、My息子と一緒に楽しめる日が来るとは、夢にも思い
ませんでした。僕的にも満足です。
以降は、飯田線に揺られて、伊那の景色をのんびり眺める
安堵の旅となります。やや、消化試合の感はあるのですが、
本日は小和田での登山、下山ダッシュと、体力を酷使して
いますので、あとはユルく行きましょうか。My息子は、
じっくりと車窓を眺めているようです。特に、天竜川を
挟んだ対岸の地形などを、興味深く見ているようでした。
単線の飯田線はすれ違いのため、しばしば長い停車があり
ます。伊那大島駅で8分間の停車、大沢信号所で4分間の停車
など。停車中、車内がシーンと静まり返ります。僕達は2両
編成の後ろの車両に乗っているのですが、気が付くと客は
僕達を含めて3人になっていました。
・伊那大島の長時間停車中に、記念撮影。
駒ヶ根駅着16:13。途中下車しました。ちょっと早いですが、
夕食がてら、地元の名物でも食べていこう、ということで。
駅至近にある食事処「水車」に入りました。お店の前には
何本もの幟が立てられており、なかなかインパクトのある
店構えです。
・駒ヶ根駅前にて
・駅前で異彩を放っているお店「水車」
お店は、常連客の飲み会と思われる5人くらいの団体が2組
あり、賑やかでした。僕達2人のみ、ちょっと部外者感があり
ました。まあ、日曜夕方に観光客はあまり居ないですかねー。
ソースカツ丼、盛り蕎麦をそれぞれ1人前ずつ注文し、My息子
と2人で分けて食べました。ソースカツ丼は、味もボリューム
も抜群で、正に駒ヶ根名物といった貫禄です。盛り蕎麦は
十割蕎麦とのことで、香りと歯応えが抜群でした。2人とも
大満足です。
・ソースカツ丼、ボリューム満点!
・盛り蕎麦(十割蕎麦)
食後、お店を出ると、すっかり暗くなっていました。駅前
スーパーに入り、お土産を物色したのですが、ピンと来る
ものが無く、My息子がマスカットキャンディを買ったのみ
でした。名物のざざ虫、蜂の子などの瓶詰がありましたが、
これらには挑戦せず。。。(苦笑)
駒ヶ根駅発17:25の飯田線に乗りました。車両は中央線カラー
の210系電車でした。早くも飯田線の旅が終わってしまった
感が漂います。電車は暗い景色の中をひた走ります。車内は
相変わらず静まり返っており、夜汽車のような趣があります。
18:19に飯田線の最後の駅、辰野駅に到着しました。これで
正真正銘飯田線の旅が終わりました。
・岡谷駅に到着
列車はそのまま、その先中央線に乗り入れます。18:31に、
岡谷駅に到着しました。岡谷駅から特急列車に乗って帰り
ます。少々時間がありましたので、特急列車内で飲食する
ために買い物を、と思い、小雨の降る駅前を一周してみた
のですが、開いているお店は一軒も無く、暗い駅周囲。
…何も無い。orz…
・岡谷駅で駅スタンプを捺すMy息子。
唯一、岡谷駅内に無人売店があり、電子マネー決済のみで
スナック菓子などを購入できるようになっていました。
酒類は無し。orz… これはリサーチ不足でした。
・特急あずさ54号に乗り込みます。
18:56発の特急あずさに乗り込みました。5分と経たずに、
車内販売がやって来ました。これはありがたい。エビスビール
を購入しました。My息子はジュースで。本日の旅の成功を
祝って、2人で乾杯しました。
・カンパーイ!
あずさで2時間以上揺られ、新宿駅に21:14に到着。新宿駅
は人で激混みでした。先ほどの、飯田線の夜の旅の静けさ
とのギャップに、仰天します。
目当ての山手線に上手く乗り継げず、その後の接続も悪か
ったため、帰宅が遅くなってしまい、時刻は22:25でした。
本日は、早朝から夜遅くまで、かなり強行な鉄道旅行でし
たが、無事に成功で終えることができ、良かったです。
My息子も、大変満足そうでした。
(おわり)
飯田線屈指の秘境駅、小和田駅で途中下車をしました。最寄り
の自動車が通れる道までの往復(ほぼ登山)を行い、無事に続行
の列車に乗り込んでいます。
・小和田駅に、無事に続行の列車が来ました。
・先ほどの秘境駅弁当の続きを車内で食べています。
飯田線の秘境区間は続きます。天竜川沿いの車窓を眺めつつ、
為栗、田本、金野、千代などの猛者レベルの秘境駅が次々と
現れます。各駅、僅かな停車時間で、My息子は窓越しに
これらの駅をじっくり眺めて、感心していました。
やがて列車は秘境区間を抜け、天竜峡駅に到着しました。
以降、南北に長い伊那盆地を、天竜川の河岸段丘地形に
沿って飯田線は走ります。天竜峡駅発14:17、次のターゲット
は14:34着予定の下山村駅です。
・天竜峡駅にて。天竜川川下りで有名です。
飯田線旅行後半のイベントは「下山ダッシュ」となります。
飯田線は天竜川の河岸段丘を走っていますが、天竜川の支流
が本流に注ぐ箇所では、支流に対して飯田線は長い鉄橋が
架けられず、支流を上流まで遡ってから、短い鉄橋で渡って
天竜川まで復帰する…という回りくどいルートがいくつか
存在します。通称、Ωカーブ。
飯田線の列車がΩの大回りルートに沿って走っているスキに、
一旦降車して短辺を足で走ることにより、一度降りた列車に
先の駅で再び乗ることができる…という遊びがあります。
中でも有名なのが、下山村駅~伊那上郷駅の区間で
行われる、通称「下山ダッシュ」です。その筋では有名で、
初出は「究極超人あ~る」のOVAと言われています。
※クリックで拡大表示(別Window)
徒歩による距離は約2km程度ですが、高低差は70m超えの
登りで、それなりにヘビーな道のりと言えます。対する
電車は、Ωの途中にある飯田駅で3分停車があり、これを
加味して、持ち時間は20分間となります。いざ、勝負!
・下山村駅到着前に、車内でアップを始めます。
定刻通り、下山村駅着。下車する前に、車内でMy息子と
準備体操をしていたところ、車掌さんが「電車と競争します
か?」と声を掛けて下さいました。先立って車内で切符確認
&下車印の押印を行い、駅到着時に乗降ドアの開閉ボタンを
押して下さり、いち早く送り出して下さいました。1分でも
惜しいので、大変ありがたいです。
・下山村駅に到着。
・下山村駅全景。一面一線の停留所です。
インターネット検索などで先達の体験談などを読んで研究
していますが、この挑戦の成否は、体力勝負以外にコース
取りにあると判断しました。事前に走る道を決めておき、
実際に走るときには間違えないようにすることが重要です。
周辺は、まっすぐな道を北上するだけ、といった単純な道路
にはなっていないため、重要です。
・まずは平坦な住宅街をダッシュ!
まずは平坦な道を走って、住宅地を抜けます。やがて国道に
出て、天竜川の支流、松川を渡りました。ここまで調子が
良かったのですが、更に支流の野底川沿いの北上で、道の
勾配がキツくなってきました。こ、これは厳しい。My息子も
息が上がってきたようです。
・国道151号線沿いに走ります。
・野底川沿いの道は登り勾配です。
距離的には2/3ほど来ましたが、勾配が最も厳しい箇所に
差し掛かり、足が上がりません。ペースを下げ、しかし
ながら一定ペースを保つよう注意して走りました。
・最も勾配がキツそうな場所。足が上がらないよー。
無心で走っているうちに、伊那上郷駅に到着。結果としては、
掛かった時間は17分でした。持ち時間を3分残して、無事に
下山ダッシュに成功しました。My息子は本日2回目のガッツ
ポーズを決めています。
・伊那上郷駅に到着!
・ガッツポーズを決めるMy息子。
ほどなくして、先ほど下山村駅で降車した列車がやってき
ました。乗り込むと、先ほどの車掌さんが「お疲れ様でした」
と、笑って迎えて下さいました。タイムリープをしたような、
何とも不思議な感覚です。
・先ほど降りた列車が、やって来ました。
嬉しそうな、My息子、実に満足そうです。こんな子供じみた
挑戦を、My息子と一緒に楽しめる日が来るとは、夢にも思い
ませんでした。僕的にも満足です。
以降は、飯田線に揺られて、伊那の景色をのんびり眺める
安堵の旅となります。やや、消化試合の感はあるのですが、
本日は小和田での登山、下山ダッシュと、体力を酷使して
いますので、あとはユルく行きましょうか。My息子は、
じっくりと車窓を眺めているようです。特に、天竜川を
挟んだ対岸の地形などを、興味深く見ているようでした。
単線の飯田線はすれ違いのため、しばしば長い停車があり
ます。伊那大島駅で8分間の停車、大沢信号所で4分間の停車
など。停車中、車内がシーンと静まり返ります。僕達は2両
編成の後ろの車両に乗っているのですが、気が付くと客は
僕達を含めて3人になっていました。
・伊那大島の長時間停車中に、記念撮影。
駒ヶ根駅着16:13。途中下車しました。ちょっと早いですが、
夕食がてら、地元の名物でも食べていこう、ということで。
駅至近にある食事処「水車」に入りました。お店の前には
何本もの幟が立てられており、なかなかインパクトのある
店構えです。
・駒ヶ根駅前にて
・駅前で異彩を放っているお店「水車」
お店は、常連客の飲み会と思われる5人くらいの団体が2組
あり、賑やかでした。僕達2人のみ、ちょっと部外者感があり
ました。まあ、日曜夕方に観光客はあまり居ないですかねー。
ソースカツ丼、盛り蕎麦をそれぞれ1人前ずつ注文し、My息子
と2人で分けて食べました。ソースカツ丼は、味もボリューム
も抜群で、正に駒ヶ根名物といった貫禄です。盛り蕎麦は
十割蕎麦とのことで、香りと歯応えが抜群でした。2人とも
大満足です。
・ソースカツ丼、ボリューム満点!
・盛り蕎麦(十割蕎麦)
食後、お店を出ると、すっかり暗くなっていました。駅前
スーパーに入り、お土産を物色したのですが、ピンと来る
ものが無く、My息子がマスカットキャンディを買ったのみ
でした。名物のざざ虫、蜂の子などの瓶詰がありましたが、
これらには挑戦せず。。。(苦笑)
駒ヶ根駅発17:25の飯田線に乗りました。車両は中央線カラー
の210系電車でした。早くも飯田線の旅が終わってしまった
感が漂います。電車は暗い景色の中をひた走ります。車内は
相変わらず静まり返っており、夜汽車のような趣があります。
18:19に飯田線の最後の駅、辰野駅に到着しました。これで
正真正銘飯田線の旅が終わりました。
・岡谷駅に到着
列車はそのまま、その先中央線に乗り入れます。18:31に、
岡谷駅に到着しました。岡谷駅から特急列車に乗って帰り
ます。少々時間がありましたので、特急列車内で飲食する
ために買い物を、と思い、小雨の降る駅前を一周してみた
のですが、開いているお店は一軒も無く、暗い駅周囲。
…何も無い。orz…
・岡谷駅で駅スタンプを捺すMy息子。
唯一、岡谷駅内に無人売店があり、電子マネー決済のみで
スナック菓子などを購入できるようになっていました。
酒類は無し。orz… これはリサーチ不足でした。
・特急あずさ54号に乗り込みます。
18:56発の特急あずさに乗り込みました。5分と経たずに、
車内販売がやって来ました。これはありがたい。エビスビール
を購入しました。My息子はジュースで。本日の旅の成功を
祝って、2人で乾杯しました。
・カンパーイ!
あずさで2時間以上揺られ、新宿駅に21:14に到着。新宿駅
は人で激混みでした。先ほどの、飯田線の夜の旅の静けさ
とのギャップに、仰天します。
目当ての山手線に上手く乗り継げず、その後の接続も悪か
ったため、帰宅が遅くなってしまい、時刻は22:25でした。
本日は、早朝から夜遅くまで、かなり強行な鉄道旅行でし
たが、無事に成功で終えることができ、良かったです。
My息子も、大変満足そうでした。
(おわり)
飯田線といえば、流域に佐久間ダムがあったと思うが、ようつべ見てみたら、こんな動画が上がってた。
https://www.youtube.com/watch?v=PwcSdsmT2Vg
実際、阿智村でのイベントの帰りに、太平洋側へ出ようとして車で走って出たのだけれども「奥三河」ともいうようで何とも山深いエリアですな。
それにしても、II世クンはもう受験か…時が経つのが早いのか、自分のクロックが遅くなっているのか感慨深いですね。前半飛ばしすぎて息切れせんようにな!!
by のじちゃん (2023-01-21 14:46)
≫のじちゃん
コメントありがとうございます。
佐久間ダム建設に伴う、飯田線ルートの付け替えが有名ですね。
動画は、昭和の大工事を伝える、貴重な映像ですね。
個人的には「遂に飛竜橋開通す」が印象的でした。
My息子は、受験まで未だ一年ありますので、
仰る通り、息切れを起こさないよう、気を付けたいと思います。
by highbusy (2023-01-22 13:42)