深名線ノスタルジー20年 (第二回：記憶掘り起こし編２)

・深名線廃止に伴うバス転換を知らせるパンフレット


前回の続きです。
10/23(金)からの深名線廃線跡サイクリングに先立ち、20年前の
記憶の掘り起こしをしています。

今から20年前、深名線廃止直前に訪問した時の僕の紀行文が発掘
されました。ちょっとした季刊誌向けに書いた北海道旅行記の
一部となります。原文のまま掲載します。僕が二十歳の時の稚拙
な文章ではありますが、その点はご容赦いただければと。


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廃止直前の訪問…せっかくなので最終日に行くべきでしょう…と
今では思います。当時の僕は、最終日には行きたくない…という
こだわりを持っていたように思います。何だか廃止に乗じた浅薄
な訪問者みたいで嫌だったから…と考えていました。また、廃止
日は騒ぎが大きくて旅情に浸れないから…とも思っていました。
まあ、廃止3日前の訪問でも、十分に最終日っぽいお祭り騒ぎ感
満載だったわけですが。。。

僕の紀行作文はまあ良いとして、深名線の廃止に関しては新聞
記事にもなっていました。深名線の歴史を語る場合、強制労働の
話を外すわけにはいきません。深名線自体の建造、そして朱鞠内
湖の建造で行われた強制労働ですね。深名線の廃止を報じる新聞
記事には、必ずワンセットで記載がありました。

・深名線廃止を報じる当時の新聞記事の切り抜き

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さて、今回僕が当時収集した深名線絡みのアイテムの一部を掲載
することにします。…と言っても貧乏学生でしたので、高価な
アイテムを買うことはできませんでした。

当時買えずに今でも後悔している深名線アイテムがあります。
「深名線全駅硬券入場券セット」です。4000円を超えていて
当時手が出なかったのですが、20年後の今となっても悔やまれ
ます。あの頃の僕に送金してあげたいくらいです。。。

・代わりに朱鞠内駅と幌加内駅で単売で硬券入場券を購入


・深川駅で貰った来駅証明書。これは無料配布でした。


深名線の写真集を持っています。春夏秋冬の深名線の風景写真が
納められています。どの写真も美しく、深名線の魅力が存分に引
き出されています。写真集を眺めつつ、深名線を各季節に訪問
したかったなぁ…と改めて思った次第です。

・美しい風景の中を走る深名線が収められています。


・深名線は豪雪地帯路線としても有名でした。


訪問時に無料で持ち帰ることができた記念品として、駅スタンプ
が挙げられます。朱鞠内駅と幌加内駅には深名線廃止に因んだ
特別なスタンプが用意されました。

・深名線廃止の駅スタンプ


僕的には、上記企画モノっぽいスタンプよりも、常設の規格スタ
ンプの方が嬉しかったりします。訪問時、残念ながら朱鞠内駅の
規格スタンプは見当たりませんでした。深川駅のスタンプの
「厳寒の地へ」のくだりが深名線の北母子里を表しています。
右上に伸びる線路ですね。左上に伸びる線路は留萌本線で、
こちらは現存ながら、来年の留萌～増毛間の区間廃止が決定して
います。

・幌加内駅と深川駅の規格スタンプ


・名寄駅では規格スタンプの体裁で深名線廃止が彫られました。


訪問当時、朱鞠内と幌加内では、途中下車のついでに近くの
郵便局にも赴きました。ハガキに風景印を捺してもらいました。
朱鞠内郵便局では、深名線廃止に因んだ風景印がありました。
第三雨竜川橋梁と思われる橋も描かれています。幌加内郵便局
は、深名線絡みではありませんでしたが、幌加内名物の蕎麦と
道の駅の北欧風建物が描かれていました。

・幌加内と朱鞠内の郵便局の風景印


スタンプ…という意味で、下車印についても言及しておきます。
本来は乗車券区間の途中の駅で下車する場合に乗車券に捺して
もらう印なのですが、鉄道旅行ファンの間で青春18きっぷなどの
フリー切符に下車記念に捺してもらうことが流行っていました。
僕が深名線を訪問したときに使用していた切符が「北海道フリー
きっぷ」だったのですが、旅行中この切符に様々な駅の下車印を
捺していただきました。深名線内では幌加内駅と朱鞠内駅で
下車印を押していただいております。客扱いのある有人駅である
証でもあります。

・北海道フリーきっぷ。グリーン車やB寝台車にも乗れました。

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…と言うことで、当時の深名線の記憶があらかた掘り起こされ
ました。準備完了です。明後日より深名線廃線跡サイクリングに
出かけてきます。2泊3日の予定で最初の2日間で深名線を走る
予定です。最終日はバイタリティがあったら、宗谷本線周辺の
別の廃線跡でも走ってこようかな…と考えています。

どんな旅が待っているのか、とても楽しみです。


(第三回に続く)